すまいる愛知住宅賞 (第35回)
愛知県住宅供給公社 理事長賞
瀬戸の改修
建主はコロナをきっかけに東京から愛知県瀬戸市に移住した夫婦。夫婦ともにリモートワークが可能な職業であり(夫は設計事務所を営む)地方・在宅勤務・子育ての状況に対して
①他者と出会う機会のある場所を住宅内に作ること
②その場所が住宅(建主の住生活)の一部として機能することによって令和らしいライフスタイルを実現できる家を目指しました。
設計者:アトリエメイ一級建築士事務所/金子 佳弘
講評:審査委員 井澤 幸
移住・リモートワーク・子育て。孤立しがちな状況に対し、設計者は住まいに他者が関わるしかけをちりばめた。この方法が実に潔い。大胆に設けた開口部、公私境界の曖昧さ。家族が長期間暮らせるのだろうかという懸念は、住み手のバイタリティ、一部DIYによる仮設的仕上げと未完成部分により払拭された。これらは住まい方の振れ幅の広さをもたらし、DIYができる若い建築家の存在が、この地域に変化をもたらすと予感させる清涼感のある作品であった。