わが家のリフォームコンクール (平成23年度)
ゆとりある住まいづくりにつながる住宅リフォームの普及・促進を図るため、リフォーム工事の水準向上に寄与し、今後の増改築の参考となる優秀な事例を表彰しています。
すまいる愛知賞 | ||
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愛知県知事賞 | 八神の住宅 | <設計者> 鈴木 祥司・出原 康子/アトリエ祥建築設計 |
名古屋市長賞 | 祖父母の家を住み継ぐ | <設計者> 伊藤 睦子/伊藤倉庫(株)建築設計部門 |
(独)住宅金融支援機構 東海支店長賞 | 家を動かして家族・仲間とのふれあいを楽しむ住まい | <施工者> 中村 尚志/(株)レオック田原かや町店 |
(独)都市再生機構 中部支社長賞 | 家族とともに成長する住まい | <施工者> 伊藤 成洋/パナホーム(株)名古屋東支社 |
愛知県住宅供給公社 理事長賞 | 土間ギャラリーのある家 | <設計者> 海野 崇/(株)戸田工務店 |
名古屋市住宅供給公社 理事長賞 | Fun!プロジェクトで自由に暮らしをデザインする家 | <設計者・建築主> 手崎 眞樹・水藤 千嗣/(株)安江工務店千種店 |
特別賞 |
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大坪 一子 |
田口 由美 |
宇佐見 寛/アトリエルクス一級建築士事務所 |
入選 |
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梶浦 博昭 |
大住 篤志/エア・デザイン一級建築士事務所 (株)丹羽組 |
尾関 元紀/パナホーム(株)名古屋東支社 |
講評
審査委員長 小川 正光(愛知教育大学教授)
今年度の応募作品は、テーマの幅が広かったのが特徴です。世代交代などの家族関係や新しい生活様式など、身近な課題が反映されていたため、楽しく審査しました。作品の優れた点、工夫した点を的確に表現する写真や図面のレベルが向上し、照明・家具などインテリアの質も高く、どの作品も高い水準だったため判断には苦慮し、長い時間をかけ、慎重に検討しました。
既存の住宅に対する愛着をもとに、新しい生活条件から出される要求と建物の空間的な特徴とを合致させたきめ細かい設計と、耐震、環境、障害者対応など、社会が求める住宅条件に対応した作品が、高く評価されました。
今年度の傾向は、以下の4点にまとめられます。
- 代々の世代が使っていた古い住宅から、新婚時代の住宅まで、歴史性を大切にして住み継いでいる作品が多く、愛着に支えられた思い入れによる、高いレベルの計画が注目されました。太い梁を見せた意匠や、耐震性を向上させる工夫、既設部分と調和した増築などを評価しました。
- 古い住宅でも、現在の生活に合わせ、開放的で明るい間取りとし、高価ではなくても自然素材を使った、すっきりして親しみやすい、モダンな雰囲気の住宅にするリフォームが多かったと思います。そのような雰囲気に、北欧の照明と和風の建具が良く溶け込んでいました。
- リタイアした世代であっても、はっきりした生活の楽しみ方を提示していることに感心しました。薪ストーブを設置したギャラリー、何台もの自転車を置く趣味の部屋などに現れた傾向は、今後、増加するのではないかと予想されます。
- 店舗・事務所などを住宅に更新する、用途を変更したリフォームは、どんな建物のストックでも活用可能で、社会的にも経済的であることを教えてくれました。
以上のように、リフォームは、住み手の考えや現在の生活に密着でき、住宅の計画・工事内容でも幅が広く、やりがいのある分野だと実感されました。
参考
対象
愛知県内で平成21年2月から平成24年1月までの間に工事の完了した、住宅のリフォーム(増築、改築、模様替えなど居住環境の改善のために行った工事)
- 応募資格
- 住宅のリフォーム工事の設計者、施工者または建築主(連名も可)
- 応募点数
- 46点
- 審査委員(敬称略)
委員長 | 小川 正光 | 愛知教育大学教授 |
委 員 | 近藤 万記子 | (公社)愛知建築士会女性委員会委員長 |
〃 | 朝岡 市郎 | (社)愛知県建築士事務所協会会長 |
〃 | 高橋 啓子 | 愛知江南短期大学非常勤講師 |
〃 | 石原 敏行 | ハウジング&リフォームあいち2012特別委員会委員長 |
〃 | 中野 祥司 | 愛知県建設団体協議会愛知県建設組合連合技術部長 |
〃 | 宮田 直子 | インテリアコーディネーター |